釣りを楽しむには、釣り具のメンテナンスが大切です。とはいえ、釣行後の水洗いや陰干しなどでメンテナンスが十分かというと、十分といえないかもしれません。
せっかく購入した釣り具なので、できれば長期間つかいたい、と思うのが釣り人の心境ではないでしょうか。
そこで、今回はリールとロッドなどの自前の釣り具に「シラザン50」というガラスコーティング剤で、コーティングメンテナンスをしてみました。
「シラザン50」の効果については、数ヵ月の期間でみていく必要がありますが、今回は、そもそもコーティングとは何かにふれ、実際にコーティングをやってみたことをお伝えします。
※なお、個人的な所感も含まれるため、メンテナンスは自己責任にてお願いします。
そもそも「シラザン50」とは?
釣り具のメンテナンスについては、雑誌やYoutube動画などで、さまざまな方法が紹介されています。
特にコーティング剤を使ったメンテナンスは、タックルがピカピカになる!との印象を受けたため、実際にやってみようと考えました。
そのなかでも、「シラザン50」が釣り具用に販売されていることもあり、この釣り具用のガラスコーティング剤を使ってみることにしました。
「シラザン50」とは?
この商品を調べてみますと、製造元は「日本ライティング株式会社」ということがわかりました。
こちらの会社は、自動車LEDヘッドライトを製造販売している会社のようして、日本製にこだわりがあり、ガラスコーティング剤「シラザン50」を製造販売しています。
「シラザン50」は、自動車用はもとより、バイク用、ロッド・リール用、ゴルフクラブ用など幅広い展開をしており、今後は、さらに関連商品が増えていくことが予想されます。
また、「シラザン50」は、ガラスコーティングのスプレー化に成功した商品でもあり、撥水性、滑水性を大幅にパワーアップしていることが特徴です。
となれば、自前の釣り具のメンテに役立ちそうで、実際のメンテが楽しみですね。
「シラザン50」の使い方
今までのガラスコーティング剤は、スポンジによる塗り込み作業が必要でした。しかし、「シラザン50」はスプレーして拭くだけという、めんどくさがりには超ピッタリな商品です。
ちなみに、スポンジ塗布タイプの作業時間は約2時間ですが、「シラザン50」の作業時間は約30分と、4分の1ですんでしまうようです。
ガラスコーティングをやってみたいけど、なかなか時間がない、やっぱり面倒、という人には、とてもおすすめではないでしょうか。
ロッド・リール用「シラザン50」の中身は?
釣り具用の「シラザン50」が自宅に届いたので、早速開封してみました!
箱の中に入っていたのは、
取扱説明書、コーティング剤、施工用スプレーボトル、マイクロファイバークロス、スポンジ(4個)、保護マスク、手袋などでした。
なお、コーティング剤の使用期限は1年間で、スプレー容器に移した溶液は、元の溶液の瓶に戻さないよう取扱説明書に記載があります。
溶液は数種類を混ぜる必要がなく、スプレーに移し替えるだけで使えるので、施工は意外と簡単そう。ちなみに、溶液のにおいは、顔を近づけず風下で施工したため不明です。
なお、溶液の注意点を調べてみたので以下に記載します。
・吸入すると害があるので、必ず換気のよい場所で使用
・目に入らないよう、保護メガネを着用
・皮膚に付着しないよう手袋を使用
・引火性あり
などなど、説明書に記載してあるので、取扱や施工には注意が必要ですね。
「シラザン50」でリールとロッドにガラスコーティング施工をしてみた
箱の中身を確認したので、説明書通りに「シラザン50」をスプレー容器に移します。初めて使うので、どれくらい必要かわかりませんが、とりあえず瓶の3分の1位をスプレーに移しました。
また、「シラザン50」の施工前に、今回コーティングするリールとロッドは軽く水洗いし、ほこりや汚れは落としています。
ほこりや汚れが残ったまま施工すると、それらの上からガラスコーティングし、タックルの表面に残ってしまうからです。
今回は、並継竿1本、振出タモの柄1本、そしてスピニングリール・ベイトリール各1個に施工ましたので、順にご説明します。
以下に、施工したときの状況をお伝えします。
ロッド①並継改スピニングロッド:「RYOBI PROTARGET マダイ80」
このロッドは、ベイトの船竿を、近くの河川のスピニング鯉釣り用に改造したものです。
近くの河川では、「のり」の上から釣ることが多く、警戒心の強い鯉に竿を気づかれにくくする?ため、釣竿をベージュに塗装しました。
缶スプレーで釣り座近くの枯葉や「のり」などに近い色へ塗装し、さらにエポキシ樹脂で強化塗装しています。
しかし、エポキシ塗装が少し剥がれてきたこともあり、「シラザン50」のガラスコーティングをスポンジで塗装してみました。
人生初のガラスコーティングのため、少々緊張したものの、施工は意外と簡単です。
※乾燥後の画像
<準備中>
年季の入った振出タモの柄
この振出タモの柄は、足場の高い釣り場から、釣れた魚をすくうために使っています。長さは7m近くあり、先の部分が何度か折れていおり、先端の2本は、別のタモの柄です。
足場の高い場所から取り込むため、よく見ると傷だらけで、そろそろ、エポキシ樹脂でコーティングしようかな、と考えていました。
ちょうど良いタイミングで「シラザン50」を入手したので、この年季の入った振出タモの柄にも、スポンジでガラスコーティングしてみました。
※振出竿のガラスコーティング施工の際、気づいたのですが、振出の節目のつなぎ目の部分は、構造上、施工ができないようです。
そのため、施工するロッドは振出でなく、並継の方が良いのでは、と感じました。
※乾燥後の画像
<準備中>
リール①ベイト:ダイワの「MAGSERVO SS30」
このリールは、石鯛釣りの予備リールとして、かなり昔に入手したものです。海水での使用であったためか、少しサビています。このサビは、水洗いや雑巾でとれませんでしたので、そのままの状態で「シラザン50」で、クロスを使ってガラスコーティング施工をしてみました。
外回りには、少し光沢が出てきた感じですが、サビは残ったままで、サビの上からガラスコーティングしてしまったようです。「シラザン50」の施工でも、サビはとれないことが分かりました。
※乾燥後の画像
<準備中>
リール➁スピニング:ダイワの「CROSSCAST5000」
このリールは、近所の河川の鯉釣りに使っています。もともとは、地磯のタマミ釣りに購入しましたが、タマミ釣りに行く機会がないため、もっぱら鯉釣り用です。
1年前に購入してから、淡水域で使っているため、塩分の腐食などなく、少しの擦り傷程度のようです。しかし後ろのおしりのメタリックな部分が少し、かすんでいたので「シラザン50」で施工してみました。
まだ乾燥前ですが、メタリックな部分やクリアーが分厚く塗装されたパーツには「シラザン50」がぴったりのようで、薄い被膜のようなもので覆うことで、小さな傷にも耐えることができそうです。
※乾燥後の画像
<準備中>
「シラザン50」のガラスコーティングで気づいたこと
ここでは、並継ロッド、振出ロッド・タモの柄、ベイトリール、スピニングリールなどに「シラザン50」のガラスコーティング施工をしてみて気づいたことをお伝えします。
メタリックな塗装は一段とメタリックな輝きに
スピニングリールのお尻の銀メタリック部分と、ベイトリールの金色スプール部分は、特にピカピカ光るように感じています。
おそらく、「シラザン50」のガラスコーティングの得意とするのは、もともとがメタリック塗装なのではないでしょうか。
もちろん、「シラザン50」のガラスコーティング施工したロッドを光にあてると、透明感のある反射があり、少しグレードアップを感じます。がしかし、メタリックな輝きが増すことの方が、インパクトは大きいです。
30分でガラスコーティング可能
何が30分かというと、スプレー施工に要する時間のことで、瓶に入った溶液に手を加えることなく、スプレーに移し替えるだけで施工できるからとのことです(メーカー説明)。
確かに、スプレー施工により、時間を取られると感じることはありませんでした。
3年以上耐久
定期的なメンテナンスで3年以上のガラスコーティング効果が得られるそうです。実際に3年間使ってみてから、今回「シラザン50」の施工したタックルの状態を見てみます。
それなりのお値段
ガラスコーティングのため、それなりのお値段がします。メーカーホームページでは、今のところ約6,000円です。
そのため、6000円もしないロッドやリールに施工するかというと、施工するする人次第かなと感じます。
傷がなくなるわけではない
最も感じたのは、ガラスコーティング施工前の傷は、施工後も消えることがなく、傷ごとガラスコーティングされてしまうことです。
また、サビも消えることなく、サビの上からガラスコーティングしてしまいます。
つまり、新品の状態で「シラザン50」を施工し、まめなメンテナンスにより耐久性や輝きを維持できる、と考えた方が良さそうです。
まとめ
ここでは、「シラザン50」のガラスコーティングについて解説しましたが、施工の際は、保存瓶からスプレー容器に移すだけで、スポンジもしくはクロスで塗布するだけと、思ったより施工は簡単でした。
施工後、乾燥前に、既に輝きが出ていたので、「シラザン50」を使ってみる価値はあるのかな、と感じています。
ただし、感じ方に個人差はあるでしょうから、あくまで自己責任でガラスコーティング施工をしてみることをおすすめします。
商品の詳細はこちらの日本ライティングの「シラザン50」のホームページでご確認ください。