秋のやさしい風にさそわれて、ぼくは今日も新別府川へ向かいました。
「今日はどんな鯉に出会えるんだろう？」そんな気持ちを胸に、自転車を走らせます。
少しだけ冷たくなった空気を吸いこむたびに、なんだか冒険のはじまりみたいでワクワクしてきます。
新別府川では、九月の終わりから十月の半ばごろまで、鯉たちが元気いっぱいでした。
だけど十月のおわりから十一月のはじめになると、急に川の中のようすがかわってきたんです。
ある日、散歩していた地元の人に話しかけてもらいました。
「最近、鯉をあんまり見ないねぇ」
その一言に、ぼくはドキリ。
気温が下がったから鯉たちの動きがにぶくなったのか、それともどこか別の場所に行っちゃったのか…。
理由ははっきりしないけれど、これまでとは違う新別府川になっていたのはたしかでした。
そんななか、小さい鯉から中くらいの鯉まで、がんばって4匹を釣りあげることができました。
今回はその様子を、わかりやすく、写真も交えてお伝えしていきます！
鯉が見つからない？
いつもの釣り場に到着すると、なんと鯉のすがたが見えないんです。
「え、ウソでしょ？」と思うほど、しーんとした水面。
いつもなら数ぴきは泳いでいるのに、目につくのはのんびり浮かんでいるカメさんたちばかり。
「マキエをまけば、きっと鯉たちが集まってくるはず！」
そう信じて、持ってきた食パンを川にまいてみました。
ゆるやかな流れの上流から、すこしずつパンをまいていきます。
でも…待てどくらせど、鯉のすがたは見えません。
ただただ、パンが川の流れに乗って下流へ流れていくだけでした。
「うーん、どうしよう？」
次はオカラととりのエサをまぜたマキエを投入。
川底にしずんだエサを見ながら、「これならどうだ！」と期待しますが、それでも鯉はあらわれません。
この日だけじゃありません。
十月のおわりから十一月のはじめまで、ずっとこんな感じでした。
発泡仕掛けで勝負！
そこで登場したのが、「発泡仕掛け」です！
（写真は十月はじめに使ったものですが、このときも同じタイプの仕掛けで勝負しました。）
発泡スチロールの小さなかけらを針にさして、浮くか沈むかギリギリのところで調整。
これで、川底にしずんだマキエを食べにきた鯉が、ついでに仕掛けも吸いこんでくれる作戦です！
この仕掛け、実は警戒心の強い鯉にとても効果があるらしいんです。
そして、新別府川でもこの発泡仕掛けが大活やく！
少しずつ、釣果が出はじめました。
ただ、浮力の調整やオモリの重さ、針やハリスの種類にはまだまだ工夫の余地あり。
もっともっと試して、自分だけの最強仕掛けを作りたいと思っています。
221029鯉60cm1匹（発泡仕掛）
この日は、朝から気合いバッチリ。
半日ねばって、ついにゲットしたのがこの一ぴき！
小さめサイズではあるけれど、体はぷっくりしていて、金色にきらめいていました。
川の光を浴びてピカピカ光るその姿に、思わずほれぼれ。
釣りあげたあとは、しっかりと写真をとって、そっとリリース。
「また大きくなって会おうね！」と心の中で声をかけました。
221029鯉～60cm4匹（発泡仕掛）
別の日にも、手持ちのエサでは手ごたえがなかったので、またまた発泡仕掛けで勝負！
すると…
１匹目
まあまあいいサイズ。グググッと引きこまれるアタリにドキドキ！
２匹目
少し小さいけれど、元気いっぱい。川の中でバシャバシャ跳ねました！
３匹目
これもなかなかの手ごたえ。ぬるっとした手ざわりがクセになる。
４匹目
かなり小さかったけど、きっとこの川で生まれた若い鯉。
こうして育っていく姿を見られるのもうれしいものです。
連続ヒットに、ぼくのテンションも最高潮！
「発泡仕掛け、最高！」と何度も心の中で叫びました。
ハリスの色は関係するのか？
ここで、ちょっと気になったこと。
いままで使っていたのは、みどり色のPE6号ハリス。
でも、新別府川の川底は茶色っぽい泥。
「みどりだと、目立っちゃって警戒されるんじゃ？」
そう考えて、思いきって色を変えることにしました。
次に使ったのは、ベージュっぽい色のPE6号。
写真では黄色っぽく見えるけど、じっさいにはもうすこし落ち着いた色です。
ちなみに、このラインも最初はグレーでした。
何度も川で使ううちに、泥の色がしみこんだみたいです。
結果、このハリス＋発泡仕掛けで釣果アップ！
とはいえ、ハリスの色がどれだけ直接えいきょうしてるかは、まだまだわかりません。
もっといろいろな組み合わせで試してみたいところです！
散歩の方の情報は大事
あらためて思ったのが、地元の人たちの情報のありがたさです。
最初に話してくれた「最近、鯉を見ないね」という言葉。
あれがなかったら、ぼくはずっと昔と同じ感覚で釣りをしていたかもしれません。
地元の人たちは、毎日川を見ています。
ちょっとした変化にすごくくわしいんです。
もちろん、迷惑をかけないように気をつかいながら、情報を聞かせてもらう。
それだけで、釣果はぐんとかわってくると思いました！
使ってみたい鯉の餌
今回、いろんなエサを試してみて思ったのが「もっと工夫したい！」ということ。
食パンやふかしイモもいいけれど、もっと食いつきのいいエサがあるかもしれません。
まとめ
今回の新別府川の釣りは、秋がふかまるにつれて鯉の姿が減り、なかなか大変でした。
だけど発泡仕掛けをつかって、金色にかがやく大切な一匹を手にできた喜びは大きかったです。
川や鯉の様子にあわせて工夫していく楽しさを、あらためて感じました。
これからも秋の静かな川で、新しい出会いを目指してチャレンジしていきたいです。最後まで読んで頂き、ありがとうございました！
